プロボクサーは稼げる?リアルな懐事情

プロボクサーという職業はテレビや映画での華やかなイメージが先行していますが、実際の収入や生活はどうなのでしょうか。

プロボクサーとしてのキャリアをスタートさせる多くの選手たちは、初めは小さな試合から戦っていきます。地方の興行や小規模なトーナメントでのファイトマネーは、一般的には数万円程度。しかし、プロボクサーにはトレーニング費用やセコンドの人件費、交通費などの経費がかかります。そのため、若手の段階では収入よりも支出の方が多いことが珍しくありません。

一方、トップクラスの選手たちの収入は、一般的なサラリーマンの年収をはるかに超えます。例えば、5階級で世界チャンピオンになったメイウェザー選手は1回の試合で200億円を稼いだことで有名です。さらに、トップボクサーともなると、このファイトマネーに加えて、スポンサーからのサポートやCM出演、グッズ販売などからの収入も見込めるので、収入面では他のプロスポーツ選手を圧倒することもしばしばあります。

しかし、そのような大金を手にする選手は全体のごく一部。多くの選手は中間的な位置にあり、安定した収入を得るためには連続して試合に出場し、勝利を重ねる必要があります。また、怪我や体調不良により試合を休むと、収入が途絶えるリスクも。プロボクサーとしての生計を立てるためには、常にトップコンディションを保つことが求められます。

さらに、プロボクサーのキャリアは長くはありません。ピークを過ぎると収入が減少し、引退後のセカンドキャリアを考える選手も多いです。トレーナーや解説者、プロモーターとしての活動や、自らのジムを開くなど、ボクシングに関連した仕事を選ぶ選手がほとんどですが、それには資金や経験、人脈が必要となります。

プロボクサーの収入や懐事情は、一見すると華やかに見えるかもしれませんが、実際は厳しい現実が待っています。成功するためには、才能や努力だけでなく、経済的な側面やキャリアプランにも目を向ける必要があるのです。